ぐいのみ/大館曲げわっぱ
ぐいのみは、曲木の技術では難しい円錐形状が特徴。内側が白木仕上げなので、杉の香りがほのかにします。軽く口あたりの滑らかさはお酒をまろやかにおいしくします。

秋田杉を薄く削いだ板を熱湯で煮て、柔らかくしてから筒状に丸め、合わせ目を接着。山桜の皮で縫うようにして固定し底板を密着させて作ります。
日本三大美林のひとつである秋田杉は、厳しい寒さに耐えて年輪が引き締まり目が細かく育ちます。木目が細かいと伸縮が少ないため、狂いが小さく、耐久性に優れます。曲げわっぱの材料として使えるようになるのは樹齢200年から300年経ったものです。

■ 栗久
明治7年(1874年)創業の大館曲げわっぱを代表する老舗。六代目の栗盛俊二氏は「角盆」で秋田県第一号となるグッドデザイン賞を受賞、その後も多くの受賞品を生み出しています。経済産業省認定伝統工芸士、秋田の名工、現代の名工。